フィラリア予防薬にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。よく誤解されることですが、フィラリアの予防薬はフィラリアの幼虫を駆除するものであり、成虫を駆除するものではありません。成虫の駆除には別の方法が必要です。

フィラリアは主として犬の心臓と肺動脈に寄生する虫で、成虫は体長200〜300ミリに達しますが、太さは1〜2ミリと非常に細長く、ちょうど白い太めの糸のような形をしています。

フィラリアは蚊が媒介します。つまり、幼虫を体内に持っている犬から血を吸った蚊が新しい犬に移すのです。したがって、既にフィラリアに寄生されている犬がいて、それを媒介する蚊がおり更に新しい犬がいる、というのがフィラリアの拡がる条件になりますが、残念なことに日本のほとんどすべての地域がこの条件に該当しますので、日本の犬にとってフィラリアは非常に深刻な健康障害になっています。おそらくほとんどの室外犬にはフィラリアが棲みついているものと思われます。

以下、このフィラリアについての知識と予防法についてお伝えします。

フィラリアが寄生するとどうなるか?

フィラリアはどうやって寄生するか?=フィラリアの生活環

●フィラリア成虫の駆除法●

フィラリアの予防薬は幼虫を除去しますが、成虫に対しては全く効果がありません。

ですから既に成虫が体内に巣くっているときには、場合によっては成虫を駆除する必要のあるときがあります。
成虫がいるからといって駆除しなければならないとは限りません。 予防薬を与えていれば新しい成虫が増えることは防げます。
フィラリアの成虫の寿命は4−5年とされていますから、その間何もなければフィラリアはいなくなります。

成虫の駆除は犬の体に大きな負担を掛け危険を伴なうことを認識する必要がありますが、 それを意識して手当が遅れると取り返しのつかないことにもなりかねない、という難しい問題があります。また成虫の駆除と幼虫の駆除は同時に出来ませんのでどちらを優先するか、という 問題もあり得ます。いずれにせよ、成虫駆除の是非にあたっては専門の獣医さんとご相談されることを強く お奨めします。成虫駆除の治療に当たって最初に必要なのが患犬の状態の診断です。

成虫駆除の治療に当たって最初に必要な患犬の状態の診断について

成虫に対する治療法について

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●フィラリア感染とフィラリア症状●

フィラリアに罹った犬の症状についてお話しする前に、フィラリアが寄生しているだけの 犬と症状が現れている犬の違いについてはっきりさせておく必要があります。

定義として「フィラリア感染」とはフィラリアの生活環のいずれかの段階が犬の体内にいることを示します。つまり、フィラリアに感染しているといっても、必ずしも成虫が心臓や肺動脈にいるということではありません。幼虫が皮膚内にいるだけかもしれないのです。ですから、フィラリア感染がそのまま、宿主である犬が病気であるということでもないのです。

幼虫が寄生している段階での犬はもちろん病状がありませんし、成虫が1,2匹いるだけでどの位 危険なのかは論議を呼ぶところです。一方、フィラリア寄生による症状(下記に説明があります)が出ている場合、これは病気とみなさなければなりません。しかし、幸いなことにフィラリアの寄生に対しては治療も予防も可能です。

ここではフィラリアの寄生が犬に対してどのような害をなすのかをご説明します。

フィラリアの寄生が犬に対してどのような害をなすのか

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